インターネットに、自由と選択肢を。

Torとは

シンプルに言うと、Torは「あなたと閲覧先の間に、複数の中継点を挟んで通信の足跡を分散させる仕組み」です。これにより、誰がどこにアクセスしたかを一箇所で追いにくくします。

1. 入口リレー：あなたの端末から最初に接続するリレー。あなたのIPはここまでしか分かりません。
2. 中継リレー：経路をつなぐ中間点。どこから来てどこへ行くかの一部しか分かりません。
3. 出口リレー：Webサイトなど外のインターネットへ出ていく最後のリレー。アクセス先は分かりますが、元のあなたは分かりません。

ポイント：通信は層（オニオン）のように段階的に暗号化され、各リレーからは全体像が見えにくくなっています。

• できること

  • 閲覧先に本来のIPアドレスを知られにくくする
  • ネット検閲やブロッキングの回避に役立つ
  • 監視やトラッキングのリスク低減

• できないこと

  • 端末のウイルスやブラウザ拡張の漏えいを防ぐこと
  • ログイン先サービスでの本人特定を完全に防ぐこと
  • すべての追跡をゼロにすること（使い方と環境が重要）

• 分散と多様性

  世界中のボランティアがノードを提供。多様性が強さであり、どこか1点の障害に依存しません。

• レイヤー型暗号化

  多段経路ごとに鍵を分けて暗号化。経路上の単一ノードからは全体像を把握できません。

• 公開仕様と研究

  プロトコルと実装は公開され、長年にわたり学術・実務の両面で検証が進められています。

SANの理念

1. 開かれたインフラ — 誰もが使える公共的通信インフラとしてのTorを支える。
2. 地域から支える — 日本における運用知見や課題を共有し、持続可能な運用を模索する。
3. 安全と法令順守 — ユーザーとオペレーターの安全を最優先し、日本の法令と倫理に配慮する。